長野県の寒さはどれくらいなのか?(東信版)

こんにちは。新津組 代表の新津です。

私たちが住む長野県。
寒い地域だとは言われていますが、そこで快適に過ごすには
果たしてどのくらいの性能の住宅が必要になってくるのでしょうか?
長野県は地域によって気候がかなり異なってきますので、
ここでは新津組施工エリアである東信地域(佐久・軽井沢・野辺山など)に絞って説明します。

国交省の気候区分はどうなっているのか?

住宅性能を求めるための基準として、
国土交通省が定める「地域区分」が全国の市町村ごとに決められています。
数値が小さいほど寒く、長野県の地域区分は2から5のいずれかです。(東京23区は6)

東信地域に絞ると、
地域区分2:川上村、南牧村、南相木村、北相木村、軽井沢町
地域区分3:上田市(旧真田町、旧武石村に限る。)、小諸市、佐久市、小海町、佐久穂町、御代田町、立科町、長和町
となっています。

なんと佐久市と小海町が同じ基準になっています。
地元に住んでいる人の感覚からすればかなり疑問に思うのではないでしょうか。
そこで、更に細かいデータを追ってみましょう。

気象庁の測定データではどうなっているのか?

上の表は、気象庁の気象観測所で実際に測定された「拡張アメダス気象データ」をまとめたものです。
PHPP日本語拡張版(建物燃費ナビ)に収録されているものをお借りしました。
暖房DD20=暖房デグリーデー20℃は、ごく簡単に言えばその地点の寒さレベルを示し、
地域区分はこの暖房デグリーデーを元に定められています。

軽井沢の暖房DDが107,646で区分2となっているのに対し、立科町は暖房DD93,563で区分3。
東信地域はちょうど区分2と区分3の境界線に位置しているようです。
気象観測所は必ずしも役場庁舎に置かれてる訳ではありませんし、
距離的にはわずかの差でも、標高や山の影、風当たりによって実際の温度はかなり違ってきます。

つまり、御代田、軽井沢、佐久市以南は実質的に地域区分2として扱うのが地元感覚からすれば妥当。
住宅の性能設計をする際にも安全側を取った方が良いように思います。

北海道最北端と同じ基準で考えよう

表には参考として東北、北海道のデータも載せています。
野辺山はなんと、国内最北端の稚内と同等の寒さレベルなのです。
軽井沢も札幌より寒く、同じ北海道と言っても、室蘭と同じ地域区分3で設計してしまうと
実際には不十分な性能の住宅になりかねないと言えます。

ちなみに、外皮基準として有名な民間基準にHEAT20というものがあります。
これの現状の最高基準であるG2まで性能を高めると(2022年3月追記:G3=等級7が最高基準です)
地域区分1、2、3で全て共通の外皮性能が要求されることになります。(UA値0.28)
一定レベル以上の断熱性能を求めていくと、軽井沢・佐久エリアでは
全国最高ランクの外皮性能が必要だということですね。

東信地域の最大の長所とは?

寒いばかりだと思われがちな東信地域ですが、
住宅設計の面において、他の寒冷地と比較して相対的に有利となるポイントがあります。

それは冬の日射量。
俗に「八ヶ岳ブルー」と呼ばれるほど澄み切った空から、豊富な太陽熱が得られるのです。

1月の建物南面では、軽井沢は札幌の1.5倍以上の太陽エネルギーを取り入れることができます。
これはパッシブハウスの設計において極めて大きなプラス効果をもたらすのです。
冬の日射に恵まれた東信地域は、パッシブハウスの最適地と言えるのではないでしょうか。

まとめ

  • 軽井沢、佐久は長野県でも一番寒い!
  • 北海道基準と言っても様々。東信では日本最高の断熱性能が必要!
  • 日射を最大限に利用するパッシブハウスが最適!

パッシブハウスの建築状況をTwitterで公開しています!